酸素欠乏危険作業の資格と測定|第一種と第二種、18%と10ppmの判定
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酸素欠乏危険場所(安衛法施行令の別表第六)での作業には、技能講習を修了した作業主任者の選任と、作業者への特別教育が要る。 作業主任者の講習は第一種と第二種で違う。硫化水素のおそれがある第二種は、酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者技能講習の修了者から選ぶ。 測定はその日の作業開始前(酸欠則3条)。作業中は換気で酸素18%以上、第二種はさらに硫化水素10ppm以下に保つ(同5条)。
第一種と第二種の違い
| 区分 | 場所の例(令別表第六) | 作業主任者の講習 | 特別教育 |
|---|---|---|---|
| 第一種 | ケーブル等のマンホール(3号)、雨水がたまった槽(3号の2) | 酸素欠乏危険作業主任者技能講習か、酸素欠乏・硫化水素の講習 | 学科4時間 |
| 第二種 | 汚水・し尿等の槽やマンホール(9号)、海水がたまった熱交換器等(3号の3) | 酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者技能講習 | 学科5.5時間 |
第二種は令別表第六の3号の3と9号、12号のうち大臣が定める場所での作業(酸欠則2条8号)。それ以外の酸素欠乏危険作業が第一種。
作業主任者の選任は令6条21号と酸欠則11条、特別教育は安衛則36条26号と酸欠則12条が根拠。
測定の時期と記録
| 項目 | 内容 | 根拠 |
|---|---|---|
| 事業者の測定 | その日の作業開始前 | 酸欠則3条1項 |
| 作業主任者の測定 | 開始前、全員が離れた後の再開前、身体や換気装置等の異常時 | 酸欠則11条2項2号 |
| 測るもの | 第一種は酸素、第二種は酸素と硫化水素 | 酸欠則3条1項 |
| 記録 | 日時、方法、箇所、条件、結果、測定者氏名、措置の概要を3年保存 | 酸欠則3条2項 |
換気に純酸素は使えない(5条3項)。換気できないときは、同時に就業する人数と同数以上の空気呼吸器等を備えて使わせる(5条の2)。作業の状況を常時監視して異常を通報する者を置く等の措置も要る(13条)。
判定の式と例題
判定は次の2つ。第一種は上だけ、第二種は両方を満たす必要がある。
酸素濃度 ≧ 18% 硫化水素濃度 ≦ 10ppm
10ppmは百万分の十。10 ÷ 1,000,000 = 0.00001で、パーセントにすると0.001%。
例題1。通信ケーブルのマンホール(第一種)で、作業開始前の酸素が18.0%。18.0 ≧ 18 なので基準内。17.9%なら酸素欠乏(2条1号)。5条により換気で18%以上に保つ。換気できない場合は、5条の2の空気呼吸器等を使わせる。
例題2。汚水の槽(第二種)で酸素19.0%、硫化水素12ppm。酸素は基準内だが、12 > 10 なので酸素欠乏等(2条2号)に当たる。
例題3。午前の測定は基準内で、昼休みに全員が外へ出た。午後の再開前に、作業主任者がもう一度測る(11条2項2号)。
例題4。第二種の特別教育の学科は、1 + 1 + 1 + 1 + 1.5 = 5.5時間(計算)。第一種は 0.5 + 0.5 + 1 + 1 + 1 = 4時間(計算)。どちらも酸素欠乏危険作業特別教育規程の科目別の時間を足した値。
作業前の危険予知の記録にはKYシートを30秒で作るが使える。
条文に書かれていること、いないこと
書かれているのは、場所の区分、測定の時期、基準値、記録の7項目と3年保存、作業主任者の講習の種類。
測定器の型式や、1つの槽で何か所測るかは、酸欠則の条文に定めがない。測定箇所は記録の項目として求められているので、どこを測ったかは残す。
出典
確認日はいずれも2026年11月2日。