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足場の点検の時期と記録 点検者の指名と保存期間

公開 / 更新

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確認日 2026年11月2日

足場の点検は、毎日の作業開始前(安衛則567条1項)と、悪天候・中震以上の地震・組立て等の後(同2項)に行う。どちらも点検者の指名と点検、異常の補修が義務で、指名は令和5年10月1日に義務化された。 結果と氏名の記録・保存が条文で義務なのは2項の点検。毎日の点検は記録の条文がないだけで、点検を省いてよいわけではない。

点検見る範囲記録・保存
毎日(567条1項)作業箇所の足場用墜落防止設備の取り外し・脱落条文に定めなし
悪天候、地震、組立て等の後(567条2項)1号から9号の9項目義務
つり足場の毎日(568条)2項の1号から5号、7号、9号条文に定めなし
注文者の組立て等の後(655条1項2号)イからリの9項目義務(同条2項)

記録するのは、点検の結果、点検者の氏名、補修等をしたときはその内容。保存は足場を使う作業の仕事が終わるまで(567条3項、655条2項)。

つり足場の除外が書かれているのは1項だけで、2項に除外の文言はない。文言上、つり足場も悪天候の後などは2項の点検と記録の対象に入る。

足場の点検記録ツールは、この条文の項目で記録を作り、A4とExcelで残せる。

義務と、残すのが望ましいことの分け方

義務は条文どおり。567条3項は「前項の点検」と書き、1項を含まない。厚生労働省の検討資料3-1も、作業開始前点検の記録・保存を「特になし」としている。これは改正前の資料だが、現行の3項も「前項」のままである。

推進要綱(足場からの墜落・転落災害防止総合対策推進要綱)が記録・保存を求める段落も、組立て等の後の点検を扱う第2の3(5)で、毎日の点検を扱う第2の4(4)にこの文言はない。

条文の義務の外で、資料が勧めているのは次の点である。

  • 足場の種類に応じたチェックリストを作り、それに基づいて点検する(推進要綱の別添3(1))
  • 記録と保存にチェックリストを活用する(厚労省リーフレット)
  • 毎日の点検で、必要に応じて2項の項目も併せて確認する(推進要綱の第2の4(4)ア)

毎日の点検の記録を求める記載は、読んだ資料にはなかった。ただ指名と点検は毎日の義務なので、点検日、点検者、異常の有無を残しておく運用を勧める。これは当サイトの提案で、法令の要求ではない。

誰が点検し、誰を指名するか

567条は事業者の義務で、その足場で作業する全ての事業者が対象とされる(kasetsu.or.jp掲載の点検マニュアル)。655条は、法31条1項の注文者が請負人の作業従事者に足場を使わせるときの義務で、数次請負では後次の注文者に適用されない(法31条2項)。

元請が組んだ足場を下請が使うなら、下請は567条の点検を、元請は655条の点検を受け持つ。655条に毎日の点検の定めはない。

指名の様式は決まっていない。書面、朝礼の口頭、メール、電話、あらかじめ決めた指名順の伝達などで、点検者が自覚と責任を持てる方法とされる(リーフレット)。

場面指名の目安(推進要綱)
組立て等の後作業主任者で能力向上教育を受けた者など、十分な知識・経験を持つ者
組立て等の後組立て等の当事者以外。人員が少なく確保できなければ当事者でも可
毎日職長等、その足場を使う労働者の責任者

悪天候の目安と電子保存

通達(昭和34年2月18日基発第101号)の目安は、強風が10分間の平均風速10m/s以上、大雨が一回の降雨量50mm以上、大雪が一回の降雪量25cm以上、中震が震度4以上(北海道労働局の資料による)。

567条3項と655条2項の記録は、厚生労働省のe-文書省令(平成17年厚生労働省令第44号)の別表第一と第二に載っており、電磁的記録で作成・保存できる。保存では、必要に応じて直ちに画面に表示し、書面を作れるようにしておく(同省令4条3項)。kintoneで残す場合はkintoneの無料プラグインもある。

参考にした資料

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